【海の栓】
2009年 7月 2日 ワトソン紙 筆ペン
≪時の鍵 アルコの日記≫
太古の昔、二つ目の太陽に焼かれ死んだ空の大竜の躯が海に落ちた。海は溢れ地を呑み込んだ。 ― 一族に伝わる伝承。 「大竜の形代は海の栓。抜けば世界はあるべき姿に戻るだろう。ただし、資格無き者がそれに触れれば、魂の底が抜け命を落とすことになる」