【対話】
2007年 秋 クレスター水彩紙 アクリルガッシュ
≪岐路 シゲリカラシ≫
森の民。彼らは、海の向こうからやってきた人々が、山岳に都を建てる遥か以前から、そこに住んでいた。森羅万象に宿る精霊の声に耳を傾け、たわむれ、自らをその大図の中にえがきこみながら。 ある日、若き長の誰よりさとい耳は捉えた。眠れぬ敗者たちの群れ広がる気配。かりそめの調和を吹き散らす、風の変わり目。